京都から 全国のみなさんへ
立命館大学 産業社会学部
安藤佳珠子

立命館大学 社会学研究科
中澤汐里

  はじめまして。
  第3回「社会的ひきこもり支援全国実践交流会」の
  実行委員の安藤佳珠子です。
  私は、ひきこもり当事者と同じ時代を、
  同じ世代を生きているひとりの若者として、
  この大会に参加しています。
  社会的ひきこもりを考えるなかで、
  私は「自立ってなあに?」という問いと出会いました。
  現在、若者の自立がとりわけ経済的自立を
  中心とした範囲だけで捉えられているように思われます。
  若者の自立を困難にする理由にはたくさんのものがあります。
  この交流会を通して、若者の自立が困難になっている背景を学び、
  今後、豊かに生きていくことが可能となる社会的支援を
  一緒に考えていきたいと思っています。
  
  立命館大学 産業社会学部
  安藤佳珠子
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     ひきこもることは悪いことでしょうか。
  確かに、仕事もせず、自室で一日中過ごしている姿は、
  さぼっているように見えるかもしれません。
  私は、辛いときもがんばってここまできたとか、
  根性でさまざまなことを乗り越えてきたのに、
  ひきこもる若者たちをみると腹が立つと思うのは当然かもしれません。
  しかし、彼らの声に耳を傾けてみてください。
  もし、彼らがひきこもるまでに苦しい思いをたくさんしてきたとしたら…。
  こんな自分ではいけない、どうにかしなきゃと思い、
  いろんな試みをするのだけれど、最後は自分が傷ついてしまう。
  だったら、傷つかないように社会から遠いところにいよう、そうすれば安心だ。
  だから、彼らはひきこもるというかたちをとるのではないでしょうか。
  ひきこもることは、私たちが普段ストレスを感じたときに、
  音楽を聴いたり体を動かしたりして、嫌な気分を溜めないようにするのと
  同じようなことであり、ひきこもることは、誰がなっても不思議ではないように感じます。
  ですから、今回の大会では、
  ひきこもりをみんなのこととして捉え、
  私たちは何をしていけばよいのか、
  今何が起こっているのかなどを大会のサブタイトルでもあるように、
  考え、学び、感じる場にできればよいと思います。
  皆さんのご参加をお待ちしております。
  
  立命館大学 社会学研究科
  中澤汐里
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